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2006年3月13日 (月)

心を満たす器

長谷川奈津さんの湯呑nacchannoyunomi
彼女の器がなぜこれほどまでに器好きの心を捉えるのか?
その答えを見つけるために、先日私は彼女の暮らす関東ののどかな田舎町を訪ねた。
実際に会った彼女は、様々なメディアを通じて私の中で出来上がっていたイメージをはるかに超えて、文学的に表現すれば、女学生のように純真で無垢な心を持つ美しい女性だった。
たった1時間やそこら会って話をしただけで人を判断するのは早すぎるのかもしれないが、この人には何一つ嘘がない。ただそう感じた。
器用じゃないけれど、いや、器用じゃないからこそ、常に向上心を持ち、今挽き上げたばかりの碗よりも、ほんの少しでも上手く挽けるように次また努力する。たとえ時間がかかっても、一つ一つ手を抜かず、気持ちを込めてゆっくりと丁寧に作り上げていく。
毎日同じことの繰り返しだが、そういう気持ちで取り組むことによって、昨日の仕事が今日に重なり、今日の仕事が明日に重なる。そうして幾重にも層を成し、彼女の作る器に豊かな奥行きを与えている。
これだけの人気作家となった今でも、初心を忘れず、奢るところが微塵もない謙虚でひたむきな人柄が、彼女の器をよりいっそう魅力溢れるものにしている。
ただの碗、ただの鉢、ただの湯呑、ただの皿、用を充たすだけなら簡単なことだが、心を満たし、心を癒すことのできる器を作れる人はほんの一握りしかいない。
そんな素敵な作り手に出会えた喜びは、出会いから一週間が過ぎた今でもまだ続いている。
いつの日か、ちゃんとした形で彼女の器を紹介できるよう、私もひたむきに日々を重ね、前へ進んでいきたい。

>> 器穂垂ホームページへ

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