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2006年11月19日 (日)

手のしぐさ

Ichikawasan004 雨降りの日曜日、しばし店を抜け出し、室生で開催中の森岡成好さんと彼に師事した若手作家さんたちの展覧会を見に行きました。店を放ってまで(一応家族のものに店番は頼んでおきましたが)出かけていった訳は、長い間ご無沙汰してしまっている市川孝さんの作品をぜひ拝見したいと思ったからです。

広い会場の一角にまとめて並んでいる焼〆や白瓷の彼の作品は、他の作家さんたちの力強い焼〆作品の数々の中にあっては、一見頼りなく感じられるかもしれないが、それこそが彼の持ち味で、力の抜けた柔らかくやさしい轆轤挽きと、薪窯焼成作品としてはあっさりし過ぎるぐらいにサラッとしてふっくらした焼き上がりは、洗いざらしの木綿のような心地よさを湛えています。彼のいう“手のしぐさ”と炎の仕業が僅かに残るだけのこのあっさりさ加減こそが人気の所以でありましょう。

上の画像はおそらく5年程前の作になる湯呑(左)と今日いただいてきた湯呑(右)。撮影条件が悪かったので“しぐさ”までは分かり辛いですが、作風の違いは一目瞭然。
下の画像はお気に入りの栗林一夫さん作の粉引汲出茶碗とのツーショット。ほっこりとした雰囲気がよく合うかと思って並べてみただけですが。

Ichikawasan002今となっては大変な人気ぶりの市川さんですが、久しぶりにお会いしても、5年前に信楽の彼の初個展で初めて出会った時と変わらない、謙虚で人懐っこい作家の姿を確認し、ホッとして店に戻ってきた次第です。

森岡先生ご夫妻の土味溢れる素晴らしい作品(先生の南蛮のぐい呑と奥様の粉引徳利、欲しかったなぁ。。。)と市川さんをはじめ、5人の若手作家の力作がずらりと並んだ展覧会は今月26日まで。室生の『ギャラリー夢雲』にて。道が空いていれば、ここから3、40分で行ける距離にあります。焼〆好きの方には必見です。

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