横山さんの白いガラス
横山秀樹さんの名前は店を始めてすぐに知ることになった。開店後ほどなくして芦澤龍夫さんの器を取り扱うようになり、芦澤さんの工房に訪れた際に「これ横山秀樹さんのコップ」と言って見せてくださったのが白い気泡がいっぱい入った素朴なコップだった。
あれから8年たって、その間さらなるご縁があってついに穂垂にやってきた横山さんのガラスの器。気泡の入り混じった生成りのような素スに、少しばかりの手仕事の揺らぎを含んだコップやボウルの佇まいがどこまでもナチュラルで、深い安心感を与えます。
まだ工房訪問は叶っていませんが、とても原始的な設備でガラスを吹いていらっしゃるそうで、やきものに置き換えると差し詰め薪窯で焼いた南蛮焼〆のようなものなのではと勝手に想像しています。横山さんが「白」と呼んでいる透明の素地が一番デリケートだそうで、窯の調子が良い時でないと定番の“白い”コップは吹けないそうです。
ところでこの白い泡のガラス。実は白い色が着いているのではなく、透明の素地が泡泡になることで白く見えているっていうことに店主は今日ようやく気付きました(笑)。
定番以外のアドリブで作るコップやガラスの瓶などは非対称な形だったり、ラインがうねっていたりしますが、それらはあくまでも自然で嫌味がなく、まるで生き物のような生命力を宿しているように感じ、横山さんの造形感覚の素晴らしさを感じることができます。
HPで横山さんの出品作をご紹介しています。
どうぞご覧ください↓
http://homepage2.nifty.com/u-hotaru/webshop-special-august-2.htm
次の個展、藤田佳三展のDMが刷り上がってきました。毎回思いますが、印刷というのは自分がイメージしていた通りの色には刷り上がらないものです。今回は赤みが足りない感じの出来。でも比較さえしなければそれはそれで「まいっか」ということになります。来週には発送しますので、どうぞお楽しみに。
> うつわ穂垂HP
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