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2014年8月30日 (土)

グレージュ

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尾形さんの薪焼きのヒビ手粉引の器は化粧ヒビ(貫入ではない)の独特な質感と、グレイッシュなベージュの色合いが素敵な器です。
 
夏の終わりの昼下がり、こんなフリーカップでほっと一息つきませんか?
 
例によって口当たりも最高に心地良いカップです。
 
 

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秋めいて…

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8月も終わりに近づき急に秋めいてきて、土の器が恋しくなる季節に、一気呵成に移行するのでしょうか?
 
それともまた夏に逆戻り、したりするのでしょうか?
 
天気予報、このごろ全然当たりませんね。
 
 
さて、そんなあてにならない予報は気にせず、暦を見据えて器は秋に向けて着々と雰囲気たっぷりの土ものを準備してまいりましょう。
 
ここ数日、ストックの尾形アツシさんの器を少しずつリアップしていますが、とどめに酒器をご紹介すべくただいま準備中であります。
 
厳選された逸品揃いの徳利とぐい呑を楽しみにしていてください。
 
こちらの大皿にお団子を載せ、月見団子に月見酒、憧れの光景が目に浮かんできました…
    
 

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2014年8月28日 (木)

尾形アツシ/薪焼きの飯碗

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左より、

●尾形アツシ/ヒビ手粉引飯碗(薪) Ф約12.3×h約6cm \4,000(税抜) sold

たっぷり降りかかった灰が溶けて釉薬となって覆い、器に更なる深みを与えています。

●尾形アツシ/粉引飯碗(薪) Ф約12.5×h約6.2cm \4,000(税抜)

わずかに青みがかったマットな白が美しい飯碗。形もきれいでなんとも上品な粉引のお碗です。
   

 

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2014年8月27日 (水)

八田亨さんの器が常設(webshop)にも加わりました。

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先般行われました三人展より、八田亨さんの器を常設(webshop)でも取り扱わせていただくことになりました。

展示会からの継続販売ということで、リンク先はすべてweb展のページになりますが、改めてご覧いただければと思います。

使う土によって表情を変える三島手の器を中心に、使い勝手の良い粉引の鉢も店主の超おすすめであります。

 
 
三人展からは、この後、高田谷将宏さんの器も常設に移行して販売してまいります。

どうぞお楽しみに。

坪井俊憲さんはスケジュールの関係で今回都合がつきませんでしたが、いずれご紹介できればと思っています。
 
 
今後の彼らの活躍にどうぞご期待ください。

 
 
> 八田亨作品index 
 

 
 
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2014年8月25日 (月)

こう見えて、口当たりが最高なんです。

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尾形アツシさんの刷毛目のフリーカップをwebshopページに改めて掲載しました。
 
200ccぐらいとたっぷりしたサイズですが、手取りも軽やかで、口当たりの良さは、土ものとしては望外の心地良さです。
 
この辺りはなかなか画像では判断の難しいところですが、どうか店主の言葉を信じて一度使ってみてください。きっと驚かれることと思います。
 
口当たりの良さは人それぞれに、素地の厚みや角度、表面の滑らかさなど、お好みがあるでしょうが、こと土ものの器に関しては、今私の中では尾形さんの器がナンバーワンだと思っています。
 
 
 
 
 
> うつわ穂垂HP

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2014年8月24日 (日)

唐子

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萌窯さんの唐子のカップ&ソーサーを掲載しました。

生き生きとした唐子が全部で6人。
 

楽しいコーヒータイムになりそうです。
 
 

> 萠窯/珈琲碗(唐子)
 
 
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2014年8月18日 (月)

作り手紹介 ~八田亨さん~

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今はもう店を閉じてしまったそうですが、八田亨(はった・とおる)さんとは南大阪のとある器屋さんで知り合いました。4年程前のことでしょうか。

そのころすでに八田さんは自ら陶芸教室を主宰していたですが、出会った当時は自分自身の器を世に出したいと思い始めたころで、作家活動を模索し始めた時期でした。

その器屋のオーナーに自作の器を見せていた時に、「ちょうどいい機会だから、穂垂さんにも見てもらったら」と促され、少しばかり感想を述べさせていただいたのが、八田さんとのその後の交流の始まりとなりました。
そのころ彼はまだ器作家についての知識もあまり持ち合わせていなかったようですが、何度か店にも来てくれたり、その他たくさんの作り手の器を見る中で、村木さんの器に特に惹かれ、自分の進むべき方向を絞っていかれたようです。
 
その後、村木さんの工房に一緒に行ったり、お互いの展示会に行ったり来てくれたりしながら、店と作り手としての取引はせずに交流を続けていたのですが、昨年の村木さんの窯焚きに一緒に向かう車中で、「自分も村木さんと青木さん(故青木亮さんのことです)がそうだったみたいに、同世代の志の近い人間と刺激し合える関係を持ちたいと言っていたことがこの三人展を企画する発端となりました。
その辺の経緯については八田さんがご自身のブログで書いておられるのでそちらをご覧になってみてください。
 
八田さんはとても向上心が強く、器も拝見する度に着実にクオリティを上げていかれ、持ち前の社交性とフットワークの良さを武器に、順調に取引先を広げていかれました。
出会ったときに私から言われた「陶芸教室をやりながら作家としても成功している人はほとんどいないよ」という言葉をいとも簡単に覆してしまいました。
作家活動と教室の主催、そして4人の小さなお嬢ちゃんたちの父でもある八田さんはただでさえ忙しいのに、ご存知の方も多いと思いますが近年堺で行われている「灯しびとの集い」というクラフトフェアでは実行委員長まで務めてしまうという、彼の桁外れの行動力の高さには、私はただただ脱帽するばかりであります。
 
 
さて、長くなってきましたが彼の器について触れないわけにはまいりません。
 
大阪の堺で作陶する八田さんは、大学卒業後(高田谷将宏さんとは実は同時期に同じ大学に通っていたことが村木さんの窯焚き時に発覚!)すぐに、地元の土で陶芸をするというテーマで大阪市か府かが主催した陶芸プロジェクトのスタッフとして参加して以来、身近にある土を使って、土の味を生かした器作りをするというのが八田さんのメインテーマとなっています。
 
作品紹介ページをご覧いただくと、粉引や三島といった陶芸技法の前に「上神谷(にわだに)」とか「辰巳」など、見慣れない文字が付いていることに気付かれると思いますが、これらは八田さんの堺の工房付近や郷里の石川県金沢市付近のローカルな地名で、そこで掘った土を主に使って焼いていることを意味しています。何も地名が付いていないものも、多くは堺や岸和田あたりの土をベースに作られたものです。
  
使う土によって、形や雰囲気が違うことも画像をじっくり見ていただくとわかると思いますので、その辺もみていただけると嬉しいです。
 
粉引を軸に、何でもこなせる八田さんですが、最近特に力を入れているのが三島です。
比較的きめの細かな定番土で作ったものは、すっきりとした端正な形に、彫三島の白が映えるきりっと引き締まった雰囲気が魅力です。
そして上神谷の土で作る三島はそれとは違って、ごつごつとした原土によって導かれる形で、小石混じりのごつごつとした素地は、必ずしも形が整わず、歪んだり傾いだりして破綻しそうになりながらも、八田さんの手によって破綻を免れ、土本来の力強さや素朴さが三島という最小限のオブラートに包まれて、力強くもやさしい器の姿となったものです。
 
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それから、今回は薪窯ならではの個性的な焼き上がりの器もたくさん出品してくださいました。
大阪第2の都市、堺という町の中で薪窯が焚けるのかと私自身びっくりしましたが、実際工房に伺ってみると眼下に田畑も広がる高台ののどかな環境が広がっていました。
年に数回、試行錯誤しながらの薪の窯焚きですが、三人展直前の窯では焼き締めの器にチャレンジされ、実は大きく失敗されたのですが、その中で数少ない良い焼き上がりの器だけが今回出品されています。
 
その他、鉄釉やぶどう灰釉などの中々安定して焼けない貴重な薪窯作品も大いに魅力的で、今回個展ではないのに個展並の器を揃えて下さったのも、この三人展に八田さんが並々ならぬモチベーションで臨んでくださったことがひしひしと伝わってくる内容となっています。
 
八田さんを含む3人の仕事は下記ページよりどうぞじっくりご覧ください。
 
  

「三人展」について、詳しくはこちらをクリック

うつわ穂垂ホームページ

 

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2014年8月16日 (土)

作り手紹介 ~高田谷将宏さん~

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「僕を弟子にしてください」

正確に何と言ったかは記憶にありませんが、村木雄児さんの穂垂での初個展の在店日に、高田谷将宏(たかたや・まさひろ)さんが、そんなテレビでしか聞いたことないようなセリフを口にしていたのは3年半ほど前のことになります。
 
高田谷さんは高知県出身。大阪の大学を卒業後、勤めに出るも、軽い気持ちで参加してみた陶芸教室でその面白さにはまり、その後本格的に陶芸の道を志ます。
 
大学時代はポニーテールに下駄というスタイルで通っていた(とかいなかった?とか)という高田谷さんは、クラスに1人はいなくても、学年に1人や2人いるような、「ちょっと変わった目立つやつ」だったようですが、本人は別に目立ちたくてやってるのではなく、ただ自分の気持ちに素直にやりたいようにやっているだけで目立ってしまうという、自分にも人にもとても素直でオープンマインドな好青年です。
 
いるいわゆる作家ものの器も何も知らない頃に、小野哲平さんに出会って、器作りをやってみろよと、言ってもらえりするのも彼の才能の一つと言えるかもしれません。
上からは可愛がられ、下からは慕われ、誰からも愛されるキャラを持っているのが高田谷さんです(本人はそんなことないですよと言いそうですが)。
 

高田谷さんはその後、村木さんと同じ瀬戸の窯業訓練校で器作りの基礎を学び、憧れの村木さんのもとで勉強させてほしいと、直談判にやってこられたという訳です。
 
「オレは弟子は取らないけど、来たかったらいつでも遊びに来たらいいよ」と、突然の弟子入り志願を優しく断る村木さんでしたが、未来への希望と、なけなしの金をはたいて買ったぐい呑2つを手に、高田谷青年はその日は店を後にしました。
 
高田谷さんにはその後ほどなくしてチャンスの時が訪れます。
念願の薪窯を焚く準備に取り掛かろうとしていた村木さんにとって、若い男手が必要となり、早速高田谷さんが住み込みで手伝いに行くことになったのです。
 
「こないだ穂垂さんとこに来た高田谷がね、よくやってくれて本当に助かってるんだよ。おれ、息子は持ったことないからさあ、なんかだんだんかわいく思えてきちゃってねえ」なんて、電話の向こうで嬉しそうに話される村木さんの声を聞いて、あの時の彼がそんなによくやってるなんてと、私までなんだかちょっと嬉しい気持ちになったのでした。
 
前回ご紹介した坪井さんもその後すぐ窯焚きの手伝いに参加され、高田谷さん同様、大事な戦力となってその後の窯焚きに二人して勉強を重ねることになりました。
   
そして昨夏には、高田谷さんが船頭となる形で、坪井さんや村木さんと親交のある作り手の方々がメインの窯焚きを村木さんの窯を借りて焚くまでに発展していきました。
 
昨年6月に村木さんの窯焚きにお邪魔した際に、高田谷さんの作品は少し見せていただく機会を得たのですが、バランスが良くてどこか愛嬌のある形に好感を抱きましたが、この春に初めて本人の工房を訪ねた際に、改めて最近作を見せていただいたときは、本当に驚きました。昨年見た時に少し感じられた線の細さはどこかに消え失せ、素朴な中にも力強さの感じられる器へと変貌を遂げていたのです。
   

 
高田谷さんを含む3人の仕事は下記ページよりどうぞじっくりご覧ください。
 


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高田谷さんが陶芸教室で初めて作った湯呑。
本人も「今よりいいかも」と冗談交じりに仰いますが、本当に見事な出来栄え。

  
  

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2014年8月 5日 (火)

作り手紹介 ~坪井俊憲さん~

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全部ではありませんが、ようやく三人展の3人の器を掲載することができました。

3人とも穂垂で初めてご紹介する作り手たちですが、まだご紹介できていませんでしたので、簡単ではありますが、3人についてご紹介させていただきます。
 

 
今日は坪井俊憲(つぼい・としのり)さんをご紹介します。

いつだったかはもう忘れてしまいましたが、数年前より時々展示会を見に来てくれていて、それも岐阜県は土岐市から数時間かけて車で来てくれていました。
話すとやきものをやっていて、村木雄児さんや長谷川奈津さんの器に特に惹かれているということだったので、後に村木さんの薪の窯焚きの手伝いに行ってもらうことになり、その後しっかりと戦力になってくれていることを村木さんから伺っています。

 
東京都出身、東北の有名大学を卒業後、とある金融機関に勤めるも、大学のサークルで親しんだ陶芸の面白さが忘れられず、脱サラして器作りの道にという、実に勿体ない?経歴の持ち主。まじめな男ですが、やることは大胆です(笑)
あ、でも赴任地をやきもの産地である岐阜を希望したあたりは、やはりしっかりと計画的な男なのかもしれません。
 
今回の三人展で初体面となった八田亨さんは、坪井さんと半日を共にした後、「坪井さんって、めっちゃいい人ですねぇ」と言っておられましたが、これには激しく同意です。
 
  
坪井さんは店に来てくれるたびに自作の器を持参してくれていたのですが、少しずつ成長の跡が見て取れ、器用ではありませんが、誠実で礼儀正しく、優しい男が作る器は、じっくりと時間をかけて作られたことが伝わる実に丁寧で直向な器です。
 
今回、上の写真の素直な形をした汲出や、罅(ひび)のテクスチャーを生かしたちょっとスタイリッシュな感覚のある罅粉引のリム皿やカップ類は店主おすすめの器です。下記のページよりどうぞご覧ください。 
 

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