2007年6月 3日 (日)

「毎日つかう漆のうつわ」

Mainichiurushi 先月発売になった漆の器の入門書をご紹介します。
タイトルは「毎日つかう漆のうつわ」。とんぼの本シリーズからの一冊です。
塗師の赤木明登さんとスタイリストの高橋みどりさんが、対談形式で「ぬりもの」をわかり易く紹介しています。主に初心者に向けて書かれた本ですが、内容は漆器の製作工程やお二人が実際どのように「ぬりもの」を暮らしの中で取り入れて使っておられるかなど多岐にわたっており、漆器のことを全般的に知ることのできる充実した内容になっています。
穂垂でもお馴染みの福田敏雄さんのお宅も登場していますし、今秋より取り扱い予定の仁城義勝さんの木の器もたくさん載っています。

ところで、この本のタイトル、どこかで聞き覚えがあるなと思ったら、字こそ違え、昨年末に行った福田さんの個展のサブタイトルと同じでした。表紙の器も展示会DMとほぼ同じで、サイズ違いのラッパ椀。福田さんの器を表現するのにピッタリな言葉を探してつけたサブタイトルでしたが、こんな風に符合することに。

それはともかく、この本、漆器をまだ使ったことがないという方はもちろん、上級者にも十分楽しめるお薦めの一冊です。ぜひご一読下さい。

●毎日つかう漆のうつわ/赤木明登 高橋みどり 日置武晴(新潮社) \1,400(税別)

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2006年11月26日 (日)

そろそろうるし

Geishin 芸術新潮12月号は漆器の特集が組まれています。
ほんものの漆器の普及に尽力されている高森寛子さんがすすめる漆器として福田さんの飯椀とコップが取り上げられている。
何気ない表情の福田さんの飯椀は最もよく手が伸びる飯椀とのこと。
コップは旅のお供にバッグに入れて持ち運び、ペットボトルのお茶を入れて飲んだりされるそうで、普段から実に粋に漆器を使っておられるご様子。ふむふむ、さすがは高森さん、漆器使いの達人でいらっしゃる。
赤木明登氏との対談や、漆器使いのヒントなど、内容も充実。
福田さんや赤木さんの椀木地作りを引き受けておられる高田晴之さんも紹介されています。
漆器に興味のある方はもちろん、漆器はまだちょっと、という方も、ぜひ一度書店で手にとってご覧下さい。

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2006年7月 9日 (日)

青木亮作品集 追記

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青木亮さんの作品集が彼の愛弟子だった長谷川奈津さんから私の元に届けられました。
この作品集は彼を慕ったたくさんの作家さんやご友人の方々の協力を元に、青木さんの奥様と奈津さんが中心になって纏め上げられました。

届くまでは一般的な雑誌ぐらいの大きさを想像していたのですが、実際は約21cm四方のかわいらしいサイズ。凹凸のあるコットンのような風合いの表紙がとても感じよく、中のマットな紙質も青木さんの気取らない、味わい深い器によく似合っていて、全体的にシンプルで洒落た感じに仕上がっています。

掲載作品の構成は、ここ数年情熱を傾けておられた薪窯による焼成の作品を中心に、器肌の色・質感の変化に富む「粉引」や「刷毛目」の作品をはじめ、形の美しさと抜けるような象牙色の釉調が印象的な「白釉」、全ての色を含んだような深い黒の「鉄釉」、最大限に土味を引き出された「南蛮」「焼〆」など、青木さんの分身ともいえる器が、友人のカメラマンのレンズを通して淀みなく正確に写し出されています。

全身全霊でやきものに対峙した稀有な作者の早すぎる贈りもの…
やきものを志す者をはじめ、やきものを愛するすべての人たちにご覧いただきたい一冊です。

◆作品集をご希望の方は、お名前、ご住所、電話番号、部数を明記の上、
器穂垂にメールでお申し込み下さい。
(※メール便でのお届けとなりますので、マンション名や会社名も必ずご明記下さい)

【配送手段変更のお断り】
メール便は手渡しでないため、過去に未配達のトラブルがあったため、今は手渡しが原則の宅急便(クロネコヤマト)かエクスパック(ゆうちょ)にてお届けしています。これに伴い、送料が330円から500円に変更させていただいております。どうぞご了承ください。

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青木亮作品集
体裁 A4版変形 100ページ カラー図版132点
定価 \5,000(税込、送料別/\330 \500)

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2006年6月30日 (金)

青木亮作品集

Aokiryou0072_1 昨年急逝された青木亮さんの作品集が出来上がりました。
お弟子さんの長谷川奈津さんをはじめ、多くの作家たちに慕われた青木亮さん。私はお会いしたことはありませんが、幸いにも最後の窯で焼かれたこの徳利を通じて、彼の手の動きや息遣いを感じ取ることはできます。ご覧になりたい方は来店時に店主にお尋ね下さい。
●焼〆徳利/青木 亮(店主私物)

青木亮作品集
体裁 A4版変形 100ページ カラー図版132点
定価 \5,000(税込、送料別/\500)

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