2011年4月19日 (火)

谷口晃啓さんの急須

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HPでは谷口晃啓さんの急須を新しくご紹介しています。

磁器の急須で良いものってなかなか少ないように思いますが、谷口さんは、水切れの良さ、茶濾しの作りなど、機能性をきっちりおさえ、バランスの良い急須に仕上げてくれました。

天然灰の釉薬も薄いグリーンに少し雑味が加えられ、真っ白ではない味わいのある雰囲気に仕上がっています。

新茶が待ち遠しい季節ですが、こんな急須を手元に置いて待つっていうのもいいのではないでしょうか。
 

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2008年7月12日 (土)

駆け足の常滑作家巡り 1

常滑はやきものをやるにはいい環境らしく(やきものの産地なので当たり前と言えば当たり前なのですが)、多くの作り手がこの地を制作の拠点に据えて作家活動を展開しています。最近はとりわけ常滑以外の地から入ってくる若い作り手も多く(逆に家業としての“窯”を継ぐ人は減っているように思われます)、常滑は彼らの受け入れに関して比較的寛容なようです。

穂垂でお付き合いさせていただいている常滑の作り手8人の中では、急須職人の水野博司さんと一番お若い鯉江明さん以外はすべて関西や関東から常滑にやってきた方々です。あ、角掛さんは東北のご出身でしたね。

1年ぶりの常滑は谷口晃啓さんの訪問からスタートしました。
ここ数年力を入れて取り組んでこられた急須やポットが、形がよく、使い勝手も良さそうで、新しく調合された釉薬も雰囲気があって、磁器でよい急須・ポットを探されていた方に喜んでもらえそうです。
また、最近新しく加わった擂鉢も、ちょっと胡麻を擂ってそのまま食卓へ出すには打ってつけのかわいいアイテムに仕上がっています。
いずれもご紹介できるのはまだもう少し先になりそうですが、楽しみにしていてください。

Tokoname_005t 次に谷口さんの工房のすぐそばの鶴見さんの工房へも立ち寄ることに。
前夜、遅くまで作業をされていたようで、遅い朝食?を摂られているところを襲撃してしまいました(鶴見さん、ゴメンナサイ)。
雑然とした工房の中に製作途中の大きな壷(全長7、80cmぐらいか)が柱を挟んで2体。一つは成形完了間近、もう一つは四分の三ぐらいの出来といったところで、主の手で仕上げてもらうのを静かに待っているといった様子。
大きくて存在感たっぷりなんだけど、どことなくユーモラスで可愛らしさのあるところが、鶴見さんだなぁ、と感じます。
鶴見さんは大きなものはいつも二つを同時進行で制作されるとのこと。一つ目を作り始めて全体の四分の一ぐらいのところまで作り進めたら、もう一つを作り始めるという具合に交互に作っていくそうです。大きなものはいっぺんには成形できないので、四分の一作っては、ある程度乾かして土台をしっかりとさせ、次の四分の一を積み上げていくというように作らないといけないので、その乾かしている間にもう一つを作っていくと、ちょうど時間の無駄なく作れてよいのだそうです。なるほど理に適っていますね。
でも鶴見さんは二つ同時に作るということを、そういう現実的な理由からだけではなく、特別の理由があるわけではないのだけれど、制作する上で精神的によいというか落ち着くというか、なにかそんなような思いで、このオブジェ作り(壷と呼ぶよりオブジェと言った方がしっくりくるように思います)を楽しんでおられるように感じました。
上手く焼けるよう祈りたいです。いつかどこかの展覧会場でこのオブジェに出会われた方はじっくりとご覧になってください。


今日はこの辺で。常滑作家巡りはまだまだつづきます。

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2007年8月18日 (土)

キリリ

Mentori 面取りを施された器を集めてみました。
湯呑とぐい呑は石田誠さん、飯碗とピッチャーは谷口晃啓さんの手によるもの。下の写真は長谷川奈津さんの小さな小さな壷です。
ボディを少し厚めに轆轤で挽いて、その後削いでいく面取りという技法は、シンプルながら中々難しい技法のようです。
ボディに心地よいリズムを刻めるかどうかが面取りの勘所。キリリと仕上がれば好し。

Mentorikotubo 奈津さんの小壷には、ほの紅い窯変が差して。

●谷口晃啓/白磁面削ぎ飯碗 \2,625
●石田誠/白磁面取湯呑 \3,150
●谷口晃啓/白磁ミニ片口 \2,310
●石田誠/紅毛手(デルフト風)ぐい呑 \3,150
●長谷川奈津/白磁面取小壷 \4,200

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2007年2月16日 (金)

白磁の鉢と深皿

Tanigutirim7_1 昨年暮れに訪れた谷口さんの工房で、とりわけ目に留まった作品がありました。いや、正確にはまだ作品にはなっていなくて、それは素焼き前の乾燥途中の1枚でした。聞けば、胴体の僅かなふくらみが気に入らなくて、焼かずにおいてあるものとのことでしたが、ゆったりとした轆轤目、リムの付いた縁を少したわませることによってできた有機的なライン、未完成ではありましたが、全体から漂う雰囲気はシャープ且つ柔らかで、とても美しい鉢の形をしていました。早速制作を依頼して、それが昨日焼き上がってきました。

Tanigutirimzara_2 そしてもう1点、このリムの鉢を元にアレンジして、パスタのための深皿も作ってもらいました。リム鉢よりも浅く広い形で、こちらはたわみがなく真円です。

どちらの器も使い手次第で用途の広がる器ですが、和惣菜やサラダには鉢を、パスタやカレーには深皿をお選び下さると最適かと思います。

Tanigutirims_2 ●谷口晃啓/
奥)リム鉢 Ф約21cm×h約6.5cm \4,000
手前)リム深皿 Ф約22cm×h約5.3cm \4,500

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2006年11月30日 (木)

名脇役

Fukudaten008 今年の春からしのぎや面取りの仕事に力を注いでこられた谷口さん。その成果が着実に実を結んできていると思います。しのぎや面取りは大体シャープさを強調するための装飾と理解していますが、谷口さんのは穏やかでやさしく、見ても触ってもほのぼの感が漂います。飯碗の面取りなどは花弁のようで、輪花の趣があります。

決して存在を声高に主張しない谷口さんの白い器たちはさりげなく立派に、脇役に徹してくれています。

●谷口晃啓/青白磁面取り飯碗(小) \2,500
         青白磁しのぎそば猪口 \2,000

福田敏雄/ラッパ碗 4寸 朱 \11,000

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2006年11月23日 (木)

福田敏雄 漆の器展

Fukudaten037_1 「福田敏雄 漆の器展」が始まりました。改めて漆の美しさに魅了されています。

谷口さんの白磁とともにお互いがお互いを引き立てあっています。

来月5日まで穂垂の店内が漆と白磁のしっとりとした潤いに満たされます。

皆様のご来店心よりお待ち申し上げます。

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2006年11月21日 (火)

漆+白磁

Taniguchisan006今回の福田敏雄展に合わせて、特別にお願いしていた谷口晃啓さんの白磁の器が先ほど到着しました。

巧みな縁作りで口当たりが絶妙なしのぎの猪口やカップ類、ほっこりとした飯碗、穏やかな轆轤目にナチュラルに施されたしのぎが美しい盛鉢、定番の角皿には叩き模様が施され、新たな魅力を獲得しています。小さな片口も伸びやかな轆轤仕事で存在感たっぷりの出来栄えで、売れ残ったら欲しいものリスト(実在しませんが)に早速加えました。

Taniguchisan011_2

白磁と漆器の黒や朱はとても相性の良い組み合わせ。
福田さんの大らかな漆器と、柔らかさとシャープさが同居する谷口さんの白磁。
明後日からの展示会が俄然楽しみなものになって参りました。

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2006年4月12日 (水)

番外編

Tanigutikyuusu_1 谷口さんにも本当はポットを出品してほしかったのですが、私の出品依頼が遅れたせいで、“カフェ”とはちょっと違う横手の急須となってしまいました(・・。)ゞ
しかしこの急須、さすがに常滑で活動されている谷口さんだけあって、普通にハイレベルの出来栄えです。細身の持ち手が上品で、愛らしいおちょぼ口は水切れもなかなかよろしい。
手作りの白磁のシンプルな急須ってなかなか見かけませんので、これは『春カフェ展』意外な収穫です。
様々な湯呑と組み合わせて違和感のないこの急須、お茶好きの方へのプレゼントとしても喜んでいただけること必定です。

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●白磁急須/谷口晃啓 ¥8,500 容量約300cc

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2006年1月14日 (土)

常滑へ

taniguchi-005 先日、常滑へ、若い作り手たちに会いに行った。

谷口晃啓さんの器。

この上なくシンプルなカタチに
彼の誠実がめいっぱい込められている。

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