2018年5月 4日 (金)

三笘修陶展開催を前に

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三笘さんの新しい工房の一角には、さほど大きくない窓が一つだけある土間の小さな展示室、というよりかは接客のためのちょっとした茶室のような空間が設けられていました。
それは、木と土と漆喰に囲まれた、狭く簡素な空間ですが、その狭さゆえに自然と心が鎮まっていく、そんな空間でした。
  
押しも押されもしない人気作家となって多忙を極める三笘さんですが、忙しい中でも精神的な豊かさを失いたくないという想いが、その小さな空間に込められているように感じました。
  
そこで三笘さんが丁寧に淹れてくださる台湾のお茶を一煎一煎いただく毎に、少しずつお互いの心を解きほぐしながら、私たちは静かな対話を積み重ねて、今回の展示会に向かう気持ちを一つにする作業を行いました。
もちろんそれはその場でなくてもできることではありますが、その小さな空間とお茶を淹れてくださる行為によって、よりかけがえのない特別な時間になったように思います。
  
私たちが共有した今展のイメージは、「自然を集め、解き放つ」というものです。
三笘さんは自分の身近にある、木や石や土などの自然のものを自らの手で集めて釉薬の原料として使っておられます。
だから出来上がった器には自然のエッセンスが凝縮されて滋味となって表れています。
使い手は今手にしている小さな器に自然を見い出し、そして翻ってその小さな自然から、土や木や石やさらには光や風や匂いなど、その集積としての様々な自然に思いを馳せることができるのではないでしょうか。
 
ただしそれは天然素材をダイレクトに押し出した自然ではなく、あくまでも三笘さんというフィルターを通して浄化された自然の上澄みのような清らかなものであると申し上げたいと思います。
 
注がれた茶の芳しい香りとともに少しずつ解き放たれる三笘さんが掬い取った自然の芳香を味わっていただきたいと思っています。
運が良ければ作り手である三笘さん自身がお茶を淹れてくださるかもしれません。
 
皆様のお越しを三笘さんとともにお待ちしております。 

 
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◎三笘 修 陶展 「小さな器に写し取るもの」

会期 2018年5月12日(土)~

○オープンデイ:5月12日(土)、13日(日) 両日作家在展

●web展:5月下旬~ 
 

詳細はこちら をクリックしてご確認ください。

 
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2013年4月 1日 (月)

安齋新・厚子 艸田正樹 萠窯 三人展 終了(web展はまだ続きます)

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実店舗での三人展が終了しました。ご来場くださった皆様、ありがとうございました。

こちらのブログでの作品公開も始めていますが、まだ全部の掲載は終わっておりません。

もうしばらくの間お付き合いいただけましたら幸いです。


展示会作品のお引き渡し時期についてのお願いがあります。

作品は奈良の店舗にストックしてあり、次に店舗へ出向くのが4月5日の予定ですので、お届けはそれ以降となります。お待たせして申し訳ありませんが、どうかご了承ください。

ただし、31日の夕方までにいただいたご注文に関しては今日から順次発送させていただきますので、どうぞお楽しみに。

31日夜に頂戴しましたメールへのお返事がまだできておりませんが、明日1日に対応させていただきますので、どうかもうしばらくお待ちください。




> 安齋新・厚子 艸田正樹 萠窯 三人展

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2011年10月20日 (木)

常設展 明日から

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明日から常設展が始まります。

常設がないのに常設展? 常設がないから常設展?

考えるとおかしなことになりますので、その辺はスルーしていただいて、とにかくいろんな作り手のいろんな器を見れる展なんだとご理解いただけるとありがたいです。

ただいま設営中といいたいところですが、まだ大阪で梱包作業中です。

すべての器を連れては行けそうにありませんが、なるべくたくさんの器を持っていけるよう、もう少しだけここで格闘して奈良に向かいたいと思います。

多くの方に実際に器を手に取って見ていただけると嬉しいです。
奈良・香芝でお会いしましょう。


写真は尾形アツシさんのヒビ粉引平鉢と土井善男さんの乳白釉輪花五寸鉢。
どちらもHPにも掲載しています。
個人的に超お勧めなのですが、まだ売れ残っていることを考えるとHPではその良さが伝わっていないのでしょうか。ぜひ実物を見にいらしてください。

 

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2011年9月 2日 (金)

展示会 仕込みあれこれ/関東出張三日目

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今日は早く横浜のホテルに辿り着いたので、今回の出張について簡単にまとめておきます。

吉田直嗣さん、長谷川奈津さんとは先ごろの個展の反省と次回に向けての話をしました。まだ数年先の話ですが。

田谷直子さんと竹本ゆき子さんには来秋の二人展をお願いしてきました。

深田容子さんには来年か再来年、ようやく二度目の個展をしていただくことが決まりました。

青木さんの工房で製作している石川隆児さんのところは二度目の訪問にして初仕入れが叶いました。

漆の小林慎二さんを初訪問し、この秋から新しくご紹介させていただくことになりました。福田敏雄さん、仁城義勝さんのツートップを脅かすぐらいの活躍を期待したいと思います。再来年の陶・漆・硝子三人展の漆担当にも決定しました。ちなみに陶担当は三笘修さん、硝子担当はまだもう少し先のご紹介になります。

上泉秀人さんには発注していたコップの受け取りと、食べることの大切さについての話、店作りのヒントなどをいただきました。

そしていよいよ明日は最終訪問地、村木雄児さんの工房を訪ねます。来春の個展のことなど、ゆっくりお話しながら少しずつイメージしていけたらと思っています。

 

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2011年8月14日 (日)

吉田直嗣展より/使える大鉢

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吉田さんの器の多くは、薄くシャープに作られているので、大鉢にしても比較的軽く出来上がっています。

直径30センチを超えるとその大きさもさることながら、あまりの重さに使うのをためらいがちですが、吉田さんの器は黒であっても重苦しい雰囲気が全くないので、自然と出番も多くなると思います。

写真は一番大きな黒の鉢です。家族4人分の素麺も一辺に盛れそうです。

吉田さんの大鉢は、まさに使える道具で、特にお勧めしたいアイテムでもあります。
 
 
吉田直嗣展、今日は最終日です。
時期が時期なので当たり前ですが、最初から最後まで暑い暑い展示会となりました。汗かきお越しくださった皆様に心より感謝申し上げます。
そして、最後の一日もよろしくお願いします。

webでの作品紹介も準備を進めています。15日には掲載できると踏んでいます。こちらもどうぞお楽しみに。

 

●吉田直嗣/鉄釉鉢 Ф32×h8.5cm \26,250
 

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2011年8月12日 (金)

吉田直嗣展より/灰釉鉢

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真夏の吉田直嗣展もあと週末の2日を残すのみとなりました。

まだ多くの器をご覧いただけます。

暑い中ではありますが、お越しいただけましたら幸いです。
 

●吉田直嗣/灰釉鉢 Ф25×h8.5cm \12,600

 

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2011年8月11日 (木)

吉田直嗣展より/心地よい朝の目覚め

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連日暑い日が続いていますね。

今回、白磁の新作食器や大鉢などが充実しています。吉田さんの白は白色度が高く清々しい雰囲気なので、こんな暑い日の朝なんかにもぴったりかと思います。

これで心地よい目覚めが約束されるわけではありませんが、こんな食器があると思うと、寝苦しい朝もちょっとは気持ちよく起きられるのではないでしょうか。

 

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2011年8月10日 (水)

吉田直嗣展より/釉の流れ

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ぱっと見ではただ黒いだけに見える黒(鉄釉)の器も、よく見ると上から下へ釉薬が流れていて、単なる真っ黒でもなく、あ、キレイだなと思います。

灰釉の器(磁器)はもう少しわかりやすく釉の流れと溜まりが見えて、こちらも実にキレイです。
写真が暗くて分かりにくいですが、コップとコーヒーカップでは土(陶石)が違うため(釉薬は同じ)、色見も若干違いがあります。コップはわずかにグレーっぽくて、コーヒーカップの方はもう少し冴えた白さがあります。

いずれもさりげないニュアンス表現にとどめてあるのが吉田さん流といえましょうか…。

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●吉田直嗣/鉄釉中鉢 Ф20.5×h6cm \5,250

●吉田直嗣/灰釉コップ(ロング) Ф8×h10.5cm \3,675

●吉田直嗣/灰釉コーヒーカップ Ф9×h7cm \3,675

 

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2011年8月 9日 (火)

吉田直嗣展 4日目

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2011年8月 8日 (月)

横顔の美しさは…

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「わたし横から見る吉田さんの器が好きなんです」

これは今日来られたお客様の言葉ですが、それは私も全くの同感です。

今日はお客様のいない時間に作品の撮影をしていたのですが、すべての器が本当に美しい横顔をしていました。

そして横顔の美しさは見込みの美しさにも繋がっていて、新作の白磁小鉢などはまず見込みの美しさにハッとして、そのあと横顔を見てまたハッとさせられるという具合で、写真を撮りながら改めて吉田さんの器の形の美しさに見とれてしまう瞬間が何度も何度もありました。

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●吉田直嗣/白磁小鉢 Ф17×h4cm \4,200

 

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